葉巻スイタイ

自宅シガールームの施工パターン集

自宅のシガールームが実際どんな形になるのかをイメージできるよう、広さと物件タイプ別に5つのモデルプランをまとめました。戸建ての3畳書斎から分譲マンションの6畳、新築に組み込む10畳のラウンジ、ガレージの活用まで。設備構成・費用と工期の目安・注意点を同じ形式で並べています。

更新日: / 葉巻スイタイ編集部

このページの見方

はじめにお断りしておきます。本記事は実際の施工写真ではなく、よくあるご相談内容をもとにした広さ・物件タイプ別のモデルプランです。実事例は提携施工会社の協力のもと順次掲載予定です。実在する住宅の施工実績としてではなく、「自分の家ならこのくらいの構成になる」という見取り図としてお読みください。

以下では、戸建て・分譲マンション・新築・その他の建物という物件タイプごとに、3畳から10畳まで5つのモデルプランを紹介します。どのプランも同じ順番(想定する物件と使い方/設備構成/費用と工期の目安/このプランのポイント)で並べているので、いま住んでいる家の物件タイプと、シガールームにできそうな部屋の広さから、自分に近いものを見比べてみてください。

プラン物件タイプ広さ費用の目安
A戸建て(持ち家)3畳約80〜200万円
B戸建て(持ち家)6畳約150〜400万円
C分譲マンション6畳約150〜400万円
D新築・大規模リフォーム10畳約300〜800万円
Eガレージ・離れ建物による状態により幅が大きい

費用はすべて目安です。同じ広さでも、部屋の位置やダクトの経路、仕上げのグレードで金額はかなり動きます。何にいくらかかるのかという内訳はシガールームの費用相場で、全体像は自宅シガールーム施工ガイドでまとめています。

プランA|戸建て・3畳の書斎を最小構成で

想定する物件と使い方

戸建ての持ち家で、書斎や納戸など3畳前後の個室を転用する想定です。平日は在宅ワークのデスクとして使い、仕事を終えた夜に一本という兼用の使い方を考えています。人を招く前提ではなく、一人がゆっくり座れることを優先した最小構成です。

設備構成

  • 排気:壁を貫通させる小型の換気扇(パイプファン)を天井に近い高い位置に付け、外壁から直接屋外へ出す
  • 給気:壁に給気口を設けるか、ドア下端の隙間を給気の入口として調整し、排気した分の空気の入口を確保する
  • 建具:既存のドアを、隙間の少ない気密ドアへ交換する
  • 内装:壁と天井を臭いの染みにくい仕上げ材へ張り替える。布のカーテンは避けてブラインドにする
  • 電気:換気扇用の電源。この規模なら既存回路で足りることが多い
  • 家具:一人掛けのチェア、小さなサイドテーブル、卓上サイズのヒュミドール

費用と工期の目安

費用の目安は約80〜200万円、工期の目安は数日から2週間程度です。いずれも目安で、実際は物件によります。間取りに手を入れず、ダクトも短く収まるため、5つのプランのなかでは費用も工期も最も抑えやすい構成です。

このプランのポイント

どの部屋を選ぶかで金額が変わります。外壁に面した部屋なら排気は壁1枚の外へ出すだけで済み、配管が短くなります。逆に家の中央の部屋だと天井裏を通して外壁まで引き回す必要があり、同じ3畳でも費用が上がります。候補が複数あるなら、まず「外壁に面しているかどうか」で比べてみてください。給気と排気の関係はシガールームの換気設計で詳しく説明しています。

プランB|戸建て・6畳の趣味室

想定する物件と使い方

同じく戸建ての持ち家で、6畳の洋室を趣味室にする想定です。週末に夫婦で、あるいは友人を招いて二、三人で1〜2時間過ごすイメージで、ソファとローテーブルが置ける広さを確保します。プランAの一人用から一歩進めて、人と過ごす前提の構成です。

設備構成

  • 排気:ダクトにつないで使うタイプの換気扇(シロッコファン)で、天井の高い位置から吸い込んで屋外へ出す
  • 給気:給気口を排気口の対角側に配置し、部屋全体に空気が流れるようにする
  • 建具:気密ドアへの交換と、枠まわりの隙間の処理
  • 内装:臭いの染みにくい壁・天井材と、くつろげる明るさに落とす間接照明
  • 造作:ヒュミドール棚。湿度を保てる密閉性のあるキャビネットを壁面に組み込む
  • 空調:この部屋専用のエアコン。冬も換気を回し続けるため、暖房の効きは余裕をみておく
  • 防音:音楽をかける、夜に人が集まるといった使い方なら、壁と建具の遮音も検討する

費用と工期の目安

費用の目安は約150〜400万円、工期の目安は2週間から1か月程度です。幅が出るのは、造作家具をどこまで入れるかと、防音まで手を広げるかどうかによります。どちらも後から足すより、最初にまとめたほうが安く収まります。

このプランのポイント

設計を決めるのは広さより「何人で、どう過ごすか」です。同じ6畳でも、ソファで二、三人で過ごすのか、一人掛けを2脚置いて向かい合うのかで、家具の配置も気流の設計も変わります。人数が増えるほど必要な換気量も増えるため、想定する最大人数は最初に伝えておくと安心です。飲み物を出したいなら、小さなカウンターや流しを入れるかも早めに決めます。

プランC|分譲マンション・6畳を既存の換気経路で

想定する物件と使い方

分譲マンションの洋室6畳を転用する想定です。使い方はプランBと近いのですが、設計の前提が変わります。窓・外壁・バルコニーは共用部にあたるため新しい穴を開けることは原則できず、もともと壁を貫通している換気スリーブ(換気口)を排気に活用する形になります。管理組合への工事申請も前提です。

設備構成

  • 排気:既存の換気スリーブにダクトを接続して屋外へ。共用部である外壁に新しい穴は開けない
  • 給気:室内側で給気経路を確保する。廊下側から取り込む形が多い
  • 建具:気密ドアへの交換。廊下・隣室との気密は戸建て以上に丁寧に
  • 内装:臭いの染みにくい仕上げに加え、エアコンの配管穴やコンセントボックスなど見えない隙間の気密処理
  • 排気側の配慮:上下階や隣戸のバルコニーへの流れ方を考え、排気側に脱臭のユニットを入れるかを検討する

費用と工期の目安

費用の目安は約150〜400万円ですが、ダクトの経路次第で上にも下にも振れます。使えるスリーブが目的の部屋にあるか、なければどこまで引き回すかが分かれ目です。工事の工期の目安は2週間から1か月程度。ただし別途、管理組合の承認手続きに数週間から数か月かかることがあり、全体のスケジュールはそちらに左右されます。

このプランのポイント

動き出す前に、図面と現況の確認が要ります。禁止されている工事の範囲、申請の手続き、作業できる曜日や時間帯の制限は管理規約ごとに違うため、必ず事前確認が必要です。実現できるかどうかは、間取り図と換気口の位置が分かればおおよそ見当がつきます。マンション特有の制約と進め方はマンションで葉巻を吸うにはにまとめています。

プランD|新築・大規模リフォームに組み込む10畳のラウンジ

想定する物件と使い方

新築の設計中、または家全体の大規模リフォームに合わせて10畳前後のラウンジを組み込む想定です。バーカウンターとボトル棚を備え、葉巻はウォークインクローゼット級の保管スペースにまとめる。ゲストを招く前提の、いちばん本格的な構成です。

設備構成

  • 換気:住宅全体の24時間換気とは別に、この部屋だけの独立した系統を設ける。給気と排気のバランスも設計段階で決める
  • 空調:ラウンジ専用のエアコン。換気で入れ替わる空気の量を見込んだ容量にする
  • 保管:ウォークイン級の葉巻保管室、または温湿度を管理できる造作キャビネット
  • 造作・照明:バーカウンター、シンク、ボトル棚、グラス収納と、手元や棚を照らし分ける照明計画
  • 防音・電気:壁と建具の遮音(ドアは気密と兼ねる仕様)、換気・空調・照明を合わせた専用回路の容量確保

費用と工期の目安

費用の目安は約300〜800万円です。幅が大きいのは、造作と保管設備のグレード次第で金額が動くためです。工期は単独では測りにくく、家全体の工程に含まれるかたちになります。

このプランのポイント

最大のメリットは、設計段階から組み込めることです。ダクトの経路、電源、給排水を最初から図面に入れられるので、後付けのように天井や壁を壊して通す必要がありません。納まりがきれいになるうえ、同じ内容でも後付けより費用を抑えやすくなります。いつか欲しいと考えているなら、設計の打ち合わせの段階で伝えておくのがいちばん確実な節約です。

プランE|番外編・ガレージや離れを活用する

想定する物件と使い方

敷地内のガレージ、離れ、使っていない物置小屋などを転用する想定です。母屋と物理的に分けられるので、家の中に煙や臭いが回る心配がほとんどなく、時間帯を気にせず使えます。換気の自由度も5つのなかでいちばん高くなります。

設備構成と、課題になりやすいところ

  • 換気:外壁に面する面が多いため、排気の経路は取りやすい
  • 断熱・空調:居室として作られていないことが多く断熱がほぼ入っていない。断熱をやり直してからでないとエアコンが効かず、夏は暑く冬は寒いままでは長く座っていられない
  • 湿度管理:結露しやすい建物だと保管環境が安定せず、ヒュミドールにも負担がかかる
  • 電気:母屋から電気を引く必要がある場合は、配線工事と容量の確認が要る
  • 手続き:建物の用途によっては建築関係の申請が必要になる場合があり、事前の確認が必要です
  • ガレージの場合:車の出入りや駐車スペースとの兼ね合いも決めておく

費用と工期の目安

既存の建物の状態によって幅が非常に大きく、一律の目安を出しにくいプランです。断熱と内装をやり直すとなると、居室を一室新しく作るのに近い工事になります。逆に、もともと断熱と空調が入っている離れなら、換気と気密を足すだけで済むこともあります。金額は現況を見てからの判断になります。

このプランのポイント

母屋と切り離せる自由度と引き換えに、ハードルが換気から断熱・空調・湿度管理へ移るのがこのプランの特徴です。建物の状態がすべてなので、写真と分かる範囲の図面をもとに個別に見立てるのが現実的です。

どのプランにも共通する設備の4点セット

5つ並べると分かるとおり、広さや物件タイプが変わっても必要な設備の骨格は同じです。変わるのは規模とグレードだけで、次の4つはどのプランにも入ります。

区分主な内容省くとどうなるか
換気排気ファン、ダクト、外部フード、給気口煙が室内にとどまり、部屋を出るたびに臭いを持ち出すことになる
気密気密ドアへの交換、配管穴やコンセントボックスの隙間処理廊下や隣室へ煙が流れ出て、家族への影響が残る
内装臭いの染みにくい壁・天井・床の仕上げ材壁紙や布地にヤニが蓄積し、黄ばみとべたつきになる
電気換気・空調・照明のための専用回路と容量の確認設備を足したときにブレーカーが落ちる、後から配線工事が発生する

逆に言えば、内装だけをきれいにしても目的は達成できません。費用の主役は換気設備で、そのうえに気密と内装が乗る順番で考えると分かりやすいはずです。予算を削る場面でも、換気の風量とドアの気密は最後まで残します。

相談から工事までの進め方

プランが決まるまでの流れは、物件タイプが違ってもおおむね共通しています。一般的には次の順序で進みます。

  1. 要望の整理:誰と、何人で、どのくらいの頻度で使いたいか。予算感と、いつごろ着工したいかをおおまかに決めます。
  2. 間取りの確認:候補の部屋の位置と広さを確認します。戸建てなら外壁に面しているか、マンションなら換気口がどこにあるかが要点です。
  3. 現地調査:実際に部屋を見て、ダクトを通せる経路、天井裏の状況、分電盤の容量を確認します。マンションの場合は管理規約と申請手続きの確認も並行します。
  4. プランと見積もり:必要な換気量、機器、内装の仕様を決めて金額を出します。ここで削れるところと削ってはいけないところを整理します。
  5. 工事:一部屋の改修なら数日から数週間、造作が多い場合は1か月以上が目安です。工期はいずれも物件と工事範囲によります。

最初の相談の時点で間取り図が手元にあると、実現できるかどうかの見立てが一気に進みます。正式な図面でなくても、部屋の広さとドア・窓・換気口の位置が分かる手描きのメモで十分です。そこに「週末に友人と二人で1時間ほど」といった使い方のイメージが添えてあれば、おおよその費用感まで話を進められます。

よくある質問

実際の施工事例の写真は見られますか?

現在は準備中です。本記事に掲載しているのは実際の施工写真ではなく、よくあるご相談内容をもとにしたモデルプランです。実事例は提携施工会社の協力のもと、掲載の許可が得られたものから順次公開していく予定です。

どのプランが一番人気ですか?

当サイトはまだ公開できる施工実績を持っていないため、人気順としてお出しできる数字はありません。一般論として、ソファを置いて二、三人で過ごせる6畳前後は、広さと費用のバランスが取りやすく定番になりやすいサイズです。ただし最適な広さは使い方と物件条件で変わります。

家具やヒュミドールも一緒に頼めますか?

壁面に組み込む造作の棚やキャビネットであれば、工事に含めて設計できます。既製品のヒュミドールやチェアはご自身で購入されるケースが多く、その場合も置き場所と電源を見込んで設計しておくと後が楽です。葉巻の保管は温度と湿度の安定が要るため、換気の吹き出し口や直射日光を避けて置き場所を決めます。

工事中も住みながらできますか?

一部屋だけの改修であれば、住みながら進めるのが一般的です。ただし解体や内装工事の日は騒音と粉じんが出ますし、立ち会いが必要な日もあります。家全体の大規模リフォームに組み込む場合は仮住まいが必要になることもあり、いずれも物件と工事範囲によります。

賃貸でもこのプランは使えますか?

賃貸には原状回復義務があるため、ダクトを通したりドアを交換したりする工事は基本的に難しく、本記事のプランはそのままでは当てはまりません。可搬型の脱臭機と使い方の工夫が中心になります。

20歳未満の方の喫煙は法律で禁じられています。本記事は住宅の喫煙環境づくりに関する情報提供を目的とし、喫煙をすすめるものではありません。費用・工事内容は物件により異なるため、実際の施工は専門業者にご確認ください。